飼い主さんが子犬を呼んだらいつでも戻って来るようにしつけておかなければなりません。
これを『呼び戻し』と言います。
「呼んで戻って来させるくらいカンタンでしょ?」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、子犬の時は出来ていたのに成長するに伴ってだんだんと疎かになってくることが意外と多いのです。
実際のところ、散歩など屋外ではリードに繋いだ状態でなければいけないので呼び戻しが必要になるケースは少ないのですが、散歩中に首輪が外れてしまった場合や扉の隙間から外へ出てしまった場合など呼び戻しが必要となる場面に出くわすこともあるはず。
呼び戻しは単に飼い主さんに対する服従心を向上させるためのトレーニングと思われがちですが、愛犬を危険な状況から守るためにも欠かすことの出来ないトレーニングなのです。
呼び戻しのトレーニングを行っていく上では、子犬をしつけるための基礎知識の2.しつけ以前に大切なことの項目でも解説している“飼い主と飼い犬”という本来あるべき主従関係が築かれていることが前提となります。
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そして、そのトレーニングにおいては、“飼い主さんのもとへ戻ると何か楽しいことがある”という意識を子犬に植え付ける(関連付ける)ことが重要なポイント。
生後2~3ヶ月齢の子犬は基本的に純粋で甘えん坊なので、大抵の子は飼い主さんが笑顔で名前を呼んであげると喜んで走り寄って来ます。
このように呼んだらすぐに飼い主さんのもとへ戻って来るのが本来あるべき姿。
しかしながら、子犬は成長していく過程で飼い主さんと遊ぶこと以外にも楽しい経験を色々と積んでいきます。
この過程で子犬との遊び方がワンパターンだったり、遊んでいる時の飼い主さんのテンションが低かったりすると、多くの子犬はだんだん飼い主さんとの遊びに魅力を感じなくなってしまうのです。
今までは呼べばすぐに戻って来た子犬だったはずが、「飼い主さんと遊んでもあまり楽しくないな…」と子犬が感じ始めてしまうと、呼んでもひとり遊びに夢中でなかなか飼い主さんのもとへ戻って来なくなります…。
つまり、子犬が色々と楽しい経験を積んでいく時期は、飼い主さんがそれらに勝るくらいにより楽しく遊んであげるのが呼び戻しのしつけを成功させる秘訣なのです。
次のページでは、その呼び戻しのしつけを行う上でのコツについてお話ししていきましょう。
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【呼び戻しのしつけ】2.呼び戻しのコツ